かこさとしさんの訃報に接して 【弁護士 田村 文佳】

 絵本作家のかこさとしさんが亡くなった。  かこさんといえば、「だるまちゃん」シリーズなどで有名だが、私もご多分にもれず、小さいころは何回も読んだ思い出がある。特に好きだったのは「だるまちゃんとかみなりちゃん」で、かみな…

ツイッターのなりすまし被害 【弁護士 田村】

【相談内容】

 Aさんは、ツイッター上に、身に覚えのないアカウント名で、Aさんの顔写真が表示され、名前もAさんと同姓同名、プロフィール欄にはAさんが実際に居住する地区の地名が表示されていることに気が付きました。Aさんの顔写真は、実際にAさんがSNSで使用している写真を転載したものでした。そのアカウントには、連日卑猥な画像やコメントなどがツイートされ、Aさんを知っている第三者から見ると、まるでAさん自身がそのようなツイートをしていると、誤解されかねない状況でした。Aさんは、早急になりすましアカウントを停止してもらいたいと相談にお見えになりました。ご本人で、ツイッター社に申告したものの、うまくいかなったとのことでした。

遺留分減殺請求を早期に解決 【弁護士 田村】

【相談内容】

Aさんは、母親の死亡後、母親が「すべての財産をAさんの姉に相続させる」という内容の公正証書遺言を作成していたことを知りました。相続人はAさんとその姉の二人だったため、Aさんには遺産全体の4分の1の遺留分(法律上、相続人に確保される最低限度の財産)がありました。Aさんは特に姉と仲が悪いわけではありませんでしたが、「面と向かって姉に遺産を請求するのが憚られる」「遺産に何があるのかわからない」とのことで、相談にお見えになりました。

江戸川区スーパー堤防事業取消訴訟判決に対する弁護団声明

本日(20131212)、東京地方裁判所民事38部(裁判長谷口豊)は、江戸川区スーパー堤防事業取消訴訟及び執行停止申立事件に対し、土地区画整理事業の事業計画決定を取り消す訴えを認めず、また同時に原告らが申し立てていた同事業計画決定の執行停止申立てについても、これを認めず不当決定を言い渡した。

本件訴訟は、江戸川区北小岩地域に居住する地権者9名(訴訟提起時11名)が原告となり、江戸川区を被告として、2011年11月11日、スーパー堤防事業を前提とする「東京都都市計画事業北小岩一丁目東部地区区画整理事業」(以下、「本件事業」という。)が違法であるとして事業計画決定の取消を求めて提訴した裁判である。また、2013年7月31日には、事業計画の執行の停止を求める申立ても行っている。

 

本日下された判決は、このいずれも認めないものである。本件事業はスーパー堤防を実施するために計画され、スーパー堤防を実施する費用が支出されなくなったことにより中止するなど、明らかにスーパー堤防がなければ実施できないというものであった。それにも関わらず、裁判所は本件事業はスーパー堤防事業が本件都市計画及び本件事業計画の内容になっていないとして、スーパー堤防事業の当否について全く判断しておらず、不当である。

またスーパー堤防事業を除いたとしても、盛土をするという事業であるがゆえに、盛土の危険性、住民が長期間にわたって移転を強いられるなどの負担を裁判において主張してきたが、裁判所は盛土整備の必要性については、他の手段で十分に目的が達成できるにもかかわらず、その点を十分に判断せずに盛土整備が必要であるとした被告江戸川区の判断を追認しており、著しく適切でない。

さらに、裁判所は、長期間にわたる移転の負担については、精神的・身体的な負担は無視できないものがあるとしながら、被告江戸川区の先行買収に応じ本件地区外に転出することによって負担は回避できることなどを挙げ、2度の移転による住民の負担が著しく妥当性を欠くと断ずることはできないとしている。しかし、これは反対住民に対し、移転の負担を避けたいのであれば、先行買収に応じればよいとも読めるような判断であり、これまで住民が培ってきた地域コミュニティ、住み慣れた土地を離れるという負担を全く無視した不当な判断である。

原告団・弁護団として、このような不当判決は到底是認することはできない。

江戸川区スーパー堤防事業取消訴訟について  【弁護士 田村 文佳】

1 江戸川区スーパー堤防事業取消訴訟とは  江戸川区18班地区の住民11名が、江戸川区を被告とし、2011年11月11日に、東京地方裁判所にスーパー堤防事業取消訴訟を提起しました。これは、江戸川区が2011年5月7日に行…