第1回期日で、子の引渡し等の仮処分申立てを取り下げさせた事例 【弁護士 仲里】

相談内容

父親からのご相談で、父親を親権者と定めて協議離婚が成立。ところが、数カ月後に、子どもが虐待されている等として母親が代理人弁護士をたてて、子の引渡し等の仮処分の申立てを行ったことから、書面締め切りの1週間前にご相談にいらっしゃいました。

解決内容

相談時にお子さんも一緒でしたので、お子さんの様子やお子さんと父親のやり取りから、のびのびと育っている様子が分かりました。この環境を尊重することがお子さんの成長には大事だと思いましたので、1週間の間に、①お子さんの通う幼稚園の陳述書・連絡帳、②母親の養育放棄の分かるLINE・写真・日記、③父親が育児に励む写真・日記・公的機関への相談資料等を準備し、子どものためには父親のもとで監護される必要があること等を主張立証しました。

第1回期日で、母親に仮処分の申し立ての取下げをしてもらいました。

コメント:


東京弁護士会
仲里 歌織
ナカザト カオリ
Nakazato Kaori
本件は、父親が育児に頑張っており、お子さんとの良好な関係が分かりましたので、実態をいかに裁判所に伝えるかを考えました。日々お子さんと接している幼稚園の協力が得られたこと、父親がマメに写真・日記等を残していたこと、短期間でこまめに打合せを入れ第1回期日の前に相当な量の客観証拠をそろえて書面を提出したことで、裁判所の理解を得、結果につなげることができたと思います。